“睡眠の悩み”は生活習慣の見直しから
– 今日から始める快眠ルーティン –

睡眠に良い生活習慣は?
睡眠の質を良くするには、日々の生活習慣を整えることが大切です。規則的な生活リズムにより体内時計を一定化させれば、決まった時間に眠くなり、朝は自然に起きられるようになります。朝までぐっすり寝るための生活習慣について、次の4つの項目ごとに今すぐ試せるポイントを交えて紹介します。
❶ 自然光で起床するようにする
- 遮光カーテンは閉め切らず、(顔の位置は避けて)少し開けておく
- 自然な光を浴びて目覚めるようにする
❷ 食事は就寝3時間前までをめどにとる
- 食後すぐは内臓が消化のために機能するので入眠を妨げる
- 3時間前が難しい場合は、胃腸に負担を与えないスープなどの食事にする
❸ 就寝1時間前をめどに入浴する
- 体温がいったん上がって下がり始めるときに入眠しやすいので、入浴は効果的
- 38~40℃程度のぬるま湯が良い
- 40℃超は血圧・心拍が一気に上昇し、入眠しづらい
❹ 寝る前にスマホ・パソコン・テレビを見ない
- 少なくとも就寝30分前は見ないようにする
- ブルーライトによりメラトニン分泌が抑制され、入眠を妨げる
- メールチェックは起床後にする
快眠のために意識したいポイント
どうすればよく眠れるのか?深い眠りにつくにはどのような方法が効果的なのか?快眠のために意識しておきたいポイントは次の5つがあります。
❶ 朝に日光を浴び、朝食をとる
人間は光の影響を強く受けて、睡眠状態から覚醒モードに入ります。ですから、朝起きたらまずカーテンを開けて、太陽の光を浴びることが大切です。私たちの体内時計は約25時間周期に設定されており、1日の24時間周期と1時間のずれが生じてしまうのですが、起床直後に日光を浴びることで体内時計がリセットされ、そのずれを調整することができます。日光を浴びることで、眠りを誘うホルモン「メラトニン」の分泌が夜間に増えるため、質の良い睡眠へとつながります。
朝食をとることも快眠には必須条件です。朝食をとることでも体内時計がリセットされるので、体のリズムを整えるためにも、栄養バランスのよい食事が大切なのです。1日の活動を開始するために、エネルギー源となる炭水化物をはじめ、眠りを誘うホルモン「メラトニン」の原料となるタンパク質やビタミン・ミネラル類が豊富な朝食がおすすめです。毎日時間を決めて規則正しい食生活を送りましょう。
起床時間は一定に
日々の生活リズムが定まれば、ホルモン分泌や体の生理作用も安定して体内時計は正しく機能するようになります。体内時計が整えば、自然な眠気と質の良い睡眠が期待できるので、普段から規則正しい生活を心がけて体内時計が乱れないように注意する必要があります。体内時計を乱さないためには、平日・休日を問わず起床時間を同じにすることが重要です。特に休日は気が緩んで遅寝遅起きをしたり、寝だめをしたりしがちですが、起床時間を一定にすることが快眠の秘訣となります。
❷ 日中の昼寝は30分以内に
体内時計が正常であれば日中は活動サイクルに入りますが、昼にどうしても眠気を感じてしまうことがあります。日中に眠くなる原因としては、夜更かしや半徹夜での睡眠不足、食事の影響、栄養バランスの偏り、ストレスや心配事、ホルモンバランスの乱れ、病気の一症状として現れるケースなど様々な場合があります。特に昼食後は眠気が強くなる傾向があり、仕事や勉強などに集中しづらく効率が悪くなることもあるでしょう。昼に眠気を感じたら、無理をせず思い切って昼寝や仮眠をとるのが効果的です。短時間の昼寝はパワーナップとも呼ばれ、脳の疲労回復が図れて記憶力・集中力の向上が期待できます。しかし長時間の昼寝や、就寝時刻と時間帯が近い場合は、目覚めが悪いうえ、体内時計が乱れやすくなり、夜に寝つけなかったり夜中に目覚めたりして、かえって眠りの質が下がりますので日中に昼寝をする場合は30分以内にするようにしてください。
❸ ぬるめのお湯で入浴
入浴やシャワー浴は、疲労回復に効果的です。特に38℃から40℃までのぬるめのお湯に10~20分ゆっくり浸かると、自律神経の副交感神経が優位になるため、心身ともにリラックスしやすくなります。反対に熱めのお湯の場合、交感神経が働くため、体が興奮、覚醒してしまい睡眠の質へ悪影響になりますので入浴の際はお湯の温度、時間に十分注意してください。睡眠の質は、体温と深い関係にあります。人が活動をする昼間は体温が高くなり、夜に休養が必要になると体から熱を外に出して体温を下げます。夜間に眠る際には体温が低下することで自然な眠りへと入っていきます。この体温低下を促進するために、入浴により体温を一時的に上昇させることで、その後に自然と体温が下がっていくので、快適な眠りへとつなげることができるのです。入浴する時間については、寝る直前は避けて、就寝1時間前に入浴するのが快眠のためにはよいでしょう。
❹ 寝る前は体を興奮状態にしない
寝る前に体を興奮状態にしてしまうと、寝つきが悪く、眠りが浅くなるので夜中に目が覚めやすくなります。また、熟睡感を得られなかったり、朝早くから目が覚めたり、朝起きられなかったりすることもあります。就寝前に睡眠の質を下げるような行動は控えましょう。
❺ 睡眠環境を見直す
睡眠の質を良くするために睡眠環境を整えることも大切なポイントです。左の表を参考に寝室の環境や寝具を一度見直しして改善を図りましょう。快眠グッズも様々なものがあるので自分にあったものを見つけると良いでしょう。枕は、高さ・硬さや素材によって多くの種類がありますので、店頭などで試して最適なものを選びましょう。旅行・出張用に販売されているネックピローは仮眠や昼寝グッズとしておすすめです。他にも、持っていたり触ったりすると気持ちが落ち着くグッズは快眠に役立つと言われています。肌触りのいい毛布やタオルケット、お気に入りのぬいぐるみや抱き枕などは安心感を与えて、スムーズな睡眠を促す効果があります。

日本人は平均睡眠時間が世界の中でも短く、睡眠に関する不満や悩みが多いという調査結果があります。世界基準と比べて日本人の睡眠時間は約1時間短いという結果でしたが、睡眠時間に加え睡眠の質の改善も望まれます。紹介した快眠を目指すための5つのポイントである
❶ 朝に日光を浴び、朝食をとる
❷ 日中の昼寝は30分以内に
❸ ぬるめのお湯で入浴
❹ 寝る前は体を興奮状態にしない
❺ 睡眠環境を見直す
を普段から意識して取り入れ、睡眠環境を改善することで快眠が得られるようにしましょう。また、睡眠時の「寝具」にこだわることもおすすめします。たとえば体圧分散性に優れ、自然に寝返りが打てるマットレスは、疲労を軽減でき、良質な睡眠に導いてくれます。また、保温性が高く軽量な羽毛布団は、長時間のご使用でもストレス無く快適に眠ることができる優れた寝具アイテムです。
良い寝具を取り入れて、毎朝のすっきりとした寝起きを目指してみてはいかがでしょうか。
※参考元:フランスベッドのホームページ「眠りナビ」
https://interior.francebed.co.jp/nemurinavi/column/important_for_good_sleep.html
https://interior.francebed.co.jp/nemurinavi/column/How_to_get_sleepy.html より